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サークルのUSDCが中東・東欧でマスターカードと提携

USDC・EURCによる商用決済がEEMEA地域で初めて実用化され、国際ブランドが実需でステーブルコインを活用する事例として注目される
マスターカードが自社の決済インフラ(Crypto CredentialやMTNなど)とステーブルコインを統合し、規制対応とトラスト構築を両立させている
アラブ・ファイナンシャル・サービスやイージー・ファイナンシャル・サービスといった現地の主要決済事業者が最初の導入企業として参加
サークルのUSDC流通量が拡大する中で、商用決済としてのユースケースが強化され、中央集権型ステーブルコインの地位がより明確に
将来的に同様の決済モデルが他地域(アジア、日本、ラテンアメリカなど)へ展開される可能性が高く、グローバルな送金・商取引の再定義を促す布石となる

マスターカードとサークル、東欧・中東・アフリカ(EEMEA)地域でステーブルコイン(USDC・EURC)による決済拡大を開始

概要

マスターカードがサークルとの提携を強化し、東欧・中東・アフリカ(EEMEA)地域のアクワイアラー(加盟店支払代行機関)で、サークル発行のステーブルコインであるUSDCおよびEURCによる決済(清算)を初めて導入しました。

この取り組みのポイント

EEMEA地域での初の導入

  • EEMEA地域のアクワイアリング・エコシステムが、USDC・EURCによる決済を利用できるのは今回が初のケースです。
  • アラブ・ファイナンシャル・サービス(Arab Financial Services)とイージー・ファイナンシャル・サービス(Eazy Financial Services)が、最初の導入企業として取り組みを開始します。

安全性・効率性・信頼性を重視した設計

  • USDC・EURCはいずれも規制対象となるサークルの関連企業が発行する完全準備金付きステーブルコインであり、安全性が担保されています。
  • マスターカードは安全性やコンプライアンスへの経験を活かし、Crypto CredentialやCrypto Secure、Multi‑Token Network(MTN)などのインフラを活用して信頼性の高い決済体験を提供します。

経済圏へのインパクト

  • この取り組みによって、高額・高頻度の決済で従来抱えていた流動性や運用効率の課題を解消し、迅速かつコスト効率の高いデジタルトレードが可能になります。
  • 中小企業やギグワーカー、クリエイターなど、リードタイムや送金コストに敏感なユーザー層にも恩恵が期待されます。

企業の声

  • マスターカード(EEMEA担当責任者、Dimitrios Dosis):「FXやトークン化されたプログラム可能なお金への移行を支えるインフラとガバナンス整備を通じ、ステーブルコインを金融主流に統合するのが戦略的な狙いです」「信頼が拡大の鍵であり、当社の長年のセキュリティとコンプライアンスの経験が役立つと誇りに思います」。
  • サークル(Chief Business Officer、Kash Razzaghi):「マスターカードの広大なネットワークでUSDC決済を拡大することは、国境を越えたリアルタイム商取引への大きな一歩です。USDCを従来の決済と同じくらい一般的にするために貢献していきます」。
  • アラブ・ファイナンシャル・サービス(CEO、Samer Soliman):「USDCステーブルコイン決済を導入する地域初のアクワイアラーとして、革新的かつ将来対応型インフラを提供できます。高額決済のフリクションを大幅に軽減し、クライアントの競争力維持に直結します」。
  • イージー・ファイナンシャル・サービス(創業者/CEO、Nayef Al Alawi):「今回の提携により、より速く安全で効率的な決済ソリューションをクライアントに提供できます。このマイルストーンは地域のデジタル決済に新たな基準を打ち立てます」。

背景とグローバル展開動向

  • サークルのUSDCは急激に成長しており、6月末時点で62兆円以上(USD換算で約613億ドル)の流通量、8月10日時点ではさらに652億ドルに上り、フィアット裏付け型ステーブルコイン市場で28%のシェアを記録しています。
  • また、Finastraとの提携により、Global PAYplusプラットフォームを通じて50か国、5兆ドル規模の銀行間国際決済処理にもUSDCが導入される予定です。
  • これにより、サークルはアジア(韓国主要4銀行との対話)、日本(SBIグループなどとの協業)などへの展開も加速させています。

このニュースによる影響が想定される主要コイン一覧

コイン名(シンボル)影響度(高・中・低)理由
USDコイン(USDC)マスターカードおよび複数国際企業との提携による実需の拡大が直接的な追い風となる。ステーブルコインの中でも特に「実決済用途」の市場拡大が価格安定性・信頼性の評価に直結する可能性あり。
EURコイン(EURC)導入自体はUSDCと並列だが、現時点での取引量・採用例がUSDCに比べて少ないため、相対的に影響はやや限定的。ただしヨーロッパ圏での拡大が進めば追随する形で注目度が高まる。
イーサリアム(ETH)USDC・EURCともに主要にEthereumネットワーク上で稼働しており、トランザクション需要の増加がガス代やETH保有需要に影響する可能性がある。
ポリゴン(MATIC)Circleのステーブルコインは複数チェーン対応しており、Polygonネットワーク上での利用も広がっている。決済処理の高速化・低コスト化を担うレイヤー2として注目度が高まる可能性あり。
ステラ(XLM)中〜低EEMEA地域などのクロスボーダー決済用途を想定した設計思想を持つため、市場全体の関心が高まれば連想的に注目される可能性があるが、直接的な提携は現時点で確認されていない。
リップル(XRP)同様に送金・決済系プロジェクトだが、USDC導入とは直接関係せず、マスターカードやサークルとの関係性も薄いため、影響は限定的と見られる。
サークルトークン(未上場)潜在的高サークルが将来的に自社トークン(例:株式トークンやガバナンストークンなど)を導入する場合、このような商用展開がその価値算定の基礎になる可能性がある。ただし現時点でトークンは未発行。

考察

今回のマスターカードとサークルによるEEMEA地域でのステーブルコイン決済導入は、単なる技術的実験ではなく、実需を伴うインフラ整備への重要な一歩です。金融包摂や送金コスト削減が課題となる新興市場において、USDC・EURCの導入は現地経済の効率化と競争力強化に貢献すると期待されます。

さらに、マスターカードがステーブルコインや他のデジタル資産を組み込むことで、既存の決済ネットワークとブロックチェーン技術との融合が進み、規制整備の進展と相まって、より広範な採用につながる可能性があります。同時に、オペレーションやカストディの仕組みが整うことが、制度上や規制面でのハードルとなるこの分野において、実用性のある普及への鍵となるでしょう。

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