Contents
BitGoがSECにS-1を提出し、ニューヨーク証券取引所でのIPOを目指していること
→ ティッカーは「BTGO」、幹事はゴールドマン・サックスとシティグループ。
2025年上半期の収益が前年同期比で約4倍(約42億ドル)に急増した点
→ 一方で、純利益は減少しており、収益拡大と利益率低下のギャップが見られる。
機関投資家の需要増加と規制環境の整備が収益増加の背景にあること
→ 保管サービスへの信頼が高まり、サービス利用が拡大している。
IPOの意義として、暗号資産業界におけるインフラ企業の成熟が挙げられること
→ 投資家にとっても新たな間接的な暗号資産投資手段となる。
利益率の低下や規制リスク、暗号資産市場全体の影響といった今後のリスクにも注意が必要であること
仮想通貨カストディ大手BitGo、収益4倍増でIPO申請
IPO申請の概要
米国を拠点とする暗号資産カストディ(保管)サービスの大手企業BitGoが、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書類であるS-1を提出しました。上場市場はニューヨーク証券取引所(NYSE)を予定しており、ティッカーシンボルは「BTGO」となります。
この申請により、BitGoはデジタル資産関連企業としては比較的珍しく、上場企業としての道を歩むことになります。
財務情報の概要
2025年上半期のBitGoの収益は、前年同期の約11億ドルから約42億ドルへと、実に4倍近い伸びを示しました。これは同社の事業規模が急速に拡大していることを意味します。
一方で、同期間の純利益は約3090万ドルから1260万ドルへと減少しており、収益拡大の一方でコスト構造や利益率に課題があることもうかがえます。
財務ハイライト
- 収益:11.2億ドル(2024年上半期) → 41.9億ドル(2025年上半期)
- 純利益:3090万ドル(2024年上半期) → 1260万ドル(2025年上半期)
引受幹事はゴールドマン・サックスとシティグループが務め、IPOは主に機関投資家の関心を集める形で進行する見通しです。
収益増加の背景
機関投資家による需要の増加
収益が大幅に増加した要因のひとつとして、機関投資家の暗号資産市場への関心の高まりが挙げられます。特にデジタル資産の保管・管理においては、高いセキュリティと規制対応力が求められており、BitGoはその需要に応える形で急速に利用を拡大させています。
規制環境の改善
米国を中心に、暗号資産に関する法制度の整備が進み、デジタル資産が制度的に受け入れられつつあることも背景にあります。これにより、保管サービスへの信頼性が高まり、利用者層が拡大しています。
コスト構造の複雑化
収益が伸びる一方で、利益が減少している理由として、運用コストや法規制対応、人員拡充などによる経費の増加が影響しているとみられます。規模の急拡大に伴うスケーラビリティの課題も浮き彫りとなっています。
今回のIPOの意義
デジタル資産業界における成熟の証
カストディ業務は暗号資産エコシステムの基盤であり、その主要プレイヤーがIPOを実施することは、業界全体の信頼性と成熟度を示す重要なサインといえます。取引所やマイナーではなく、保管インフラを担う企業が上場することで、市場の裾野が広がる可能性があります。
投資家の選択肢の拡大
暗号資産そのものへの投資ではなく、そのエコシステムを支えるインフラ企業への投資機会が生まれることで、価格変動リスクを回避しながら業界成長の恩恵を享受したい投資家にとって魅力的な選択肢となります。
留意すべきリスク要因
利益率の低下
収益の増加と比較して利益が減少している点は、今後の経営戦略における大きな課題となります。効率性の向上やコスト削減策の実行が求められる局面にあります。
規制リスクの継続
米国を含む各国で暗号資産に関する規制は依然として流動的であり、今後の法制度の変更が事業運営に大きな影響を及ぼす可能性があります。BitGoのようなカストディ企業にとって、規制遵守は極めて重要なテーマです。
市場全体のセンチメント依存
暗号資産市場は依然として感情的な価格変動が多く、外的要因により急激な市場縮小が起こる可能性があります。BitGoのようなB2B主体のビジネスでも、市場全体のトレンドに少なからず影響を受けることは否めません。
過去の類似事例との比較
CircleのIPOとの比較
ステーブルコインUSDCの発行元であるCircleは、2021年にSPAC合併を通じて上場を計画し、その後、複数回の延期を経て2024年に正式上場を果たしました。Circleは約11億ドルの資金調達を達成し、上場初日には株価が大きく上昇しました。
Circleの収益構造は、主にUSDCの発行・運用に関連した利回り収入や為替関連手数料に依存しており、BitGoとは事業内容が大きく異なります。特に、ステーブルコインを軸とした「循環する流動性」が成長の鍵となっており、BitGoのようにカストディ(保管)専業としてインフラを担うモデルとは、利益構造やコスト特性が異なります。
Bullishなど取引所型企業のIPO
暗号資産取引所のBullishは、2025年に約11億ドル規模のIPOを実施し、注目を集めました。Bullishは取引高に応じた手数料収益を中心とする取引所ビジネスであり、取引量とユーザー数が企業評価の中心となっています。
取引所型企業は、短期間での収益増加が期待できる一方で、市場のボラティリティや取引量の変動に大きく左右される傾向があります。これに対してBitGoは、取引には直接関与せず、資産の安全な保管と管理を提供するモデルであり、安定性と信頼性がより重視される業態です。
Geminiとの比較
Geminiは、取引所・ウォレット・カストディを一体で提供する総合型の暗号資産プラットフォームとして知られており、Winklevoss兄弟が共同創業者です。GeminiもIPOを通じて事業拡大を目指しましたが、同社は利用者数や取引所としての信頼性などが評価のポイントとなりました。
一方、BitGoはGeminiとは異なり、カストディに特化した業務に集中しており、取引プラットフォームとしての機能は持っていません。従って、上場後に求められる収益の安定性やコスト効率性に関して、より厳しい評価を受ける可能性があります。
BitGoの独自性と注目点
過去にIPOを実施した企業の多くは、取引所機能や決済機能、あるいはステーブルコインの発行など、ユーザーとの直接的な接点を持つビジネスモデルでした。それに対し、BitGoはカストディ業務に特化しているため、一般消費者よりも主に機関投資家やファンド運用会社など、B2Bを中心とした顧客層をターゲットとしています。
また、BitGoの収益が4倍近くに増加している点は、過去のIPO企業と同様に成長性が評価されうる要素ですが、同時に純利益が減少している点については、コスト構造の複雑さやスケーラビリティの課題として注視されるべきです。
取引所型企業やステーブルコイン発行体との比較において、BitGoはよりインフラ的な立場での上場事例であり、今後の仮想通貨業界の「信頼性重視」路線を象徴する動きと捉えることができます。
このニュースを受けた関係者のコメント
IPOX社 CEO Josef Schusterの見解
IPO関連のインデックス商品を提供するIPOX社のCEO、ヨーゼフ・シュースター氏は、BitGoのIPO申請に関して次のように述べています。
投資家は暗号資産を、これまでのような単なる投機対象ではなく、今や独立した資産クラスとして見るようになっているとの見解を示しました。このコメントは、BitGoのようなインフラ企業が上場を果たすことで、業界が金融市場において本格的に受け入れられ始めているという見方を裏付けるものです。
IPOX社 副社長 Kat Liuのコメント
同社の副社長であるカット・リウ氏もコメントを発表しており、現在の米国における規制環境が非常に好転している点に注目しています。特に、現政権が暗号資産に対して比較的好意的であることから、今回のBitGoの動きは政治的・規制的なタイミングも非常に良いと評価しています。
この発言は、業界に対する政策スタンスがIPO成功の背景にあることを強調しています。
AInvestアナリスト Edwin Fosterの分析
金融調査会社AInvestのアナリスト、エドウィン・フォスター氏は、今回のBitGoのIPOを「暗号資産保管業界が制度的採用の段階に入りつつあることを示す戦略的な指標」として捉えています。
フォスター氏は、収益の成長や事業の拡大が市場の不確実性にもかかわらず進んでいる点に注目する一方で、今後の課題として規制リスクや企業評価の過熱による過大な期待に対する慎重な姿勢も必要であると警鐘を鳴らしています。
総評
これらのコメントからは、BitGoのIPOが単なる個別企業の動きではなく、仮想通貨業界全体にとっての転換点として受け止められていることが分かります。特に、インフラ企業としての上場が示す制度的信頼性の獲得という観点において、今回のIPOは大きな意味を持つと評価されています。
このニュースを受けて変動する可能性があるコイン
| コイン名 | 影響度 | 理由 |
|---|---|---|
| Bitcoin(BTC) | 高 | BitGoは主にビットコインなど主要暗号資産のカストディ業務を提供しており、機関投資家による利用拡大が進めば、ビットコインの信頼性・需要向上につながる可能性があります。 |
| Ethereum(ETH) | 中 | EthereumもBitGoが対応する主要資産であり、カストディ強化はDeFi関連の信頼性向上や機関導入の促進に貢献するため、間接的にポジティブな影響が見込まれます。 |
| USDC(USD Coin) | 中 | CircleによるUSDCもBitGoのカストディ対象の1つであり、法定通貨連動型ステーブルコインの安全な保管体制が整うことで、機関投資家の利用が促進される可能性があります。 |
| Chainlink(LINK) | 低〜中 | カストディ強化によって、オラクルの信頼性やスマートコントラクトの実装需要が増せば、Chainlinkのようなプロジェクトへの注目も高まる可能性があります。 |
| BitGo Token(仮想) | 未定 | 現時点ではBitGo独自のトークンは存在しませんが、IPOを契機に独自トークンの発行が将来的に検討される場合、新規資産として注目される可能性があります。 |
このニュースを受けた関連コイン・株銘柄等の価格・出来高の直近推移
ビットコイン(BTC)
価格の推移
ビットコインは、BitGoのIPO申請が報道された直後の時点で、1BTCあたり約115,900ドルから116,000ドル前後で安定的に推移しています。短期的には±0.5%程度の変動があるものの、大きな上昇や急落は見られていません。
出来高の動向
直近24時間の出来高は約25億ドルから35億ドルの範囲で推移しており、通常時と比べて大きな増減は見られていません。マーケット全体としては、落ち着いた取引が継続している状況です。
コメント
BitGoのIPOはビットコインの制度的な信頼性向上につながると期待される一方で、現時点ではマクロ経済や金利政策などの外部要因の影響の方が強く、価格への即時的なインパクトは限定的といえます。
イーサリアム(ETH)
価格の推移
イーサリアムはやや弱含みの動きを見せており、短期的にはビットコインと連動する形で緩やかな値動きにとどまっています。BitGoがETHのカストディにも対応していることから、間接的な関心は高まっていると見られます。
出来高の動向
ETHの出来高もやや増加傾向にあり、DeFi関連やステーキング系の需要とともに流動性が増しています。ただし、イベントに起因する明確な急騰は確認されていません。
コメント
イーサリアムはインフラ系のニュースに対して敏感ではあるものの、ビットコインほどの影響は受けていない状況です。今後、BitGoのサービス拡充や機関投資家向け対応が進めば、中長期的なサポート材料となる可能性があります。
USDC(USD Coin)
価格の推移
USDCは法定通貨連動型ステーブルコインであり、価格は1ドルに固定されています。そのため、価格変動自体は見られません。
出来高の動向
カストディ業務の信頼性向上によって、USDCの流通や採用にプラスの影響が及ぶ可能性があります。BitGoはUSDCの保管にも対応しているため、ステーブルコインに対する機関投資家の採用拡大が期待されます。
BitGo株(BTGO)
株価・価格水準
現在、BitGoのIPOは申請段階にあり、上場はまだ実現していません。そのため、市場での株価や取引価格は設定されておらず、取引データも存在していません。
出来高の動向
未上場のため、出来高もなし。IPOの正式承認と価格決定後に初めて取引が開始される予定です。
コメント
IPOに伴う企業評価は、発行価格や株数、需要、事業モデルの将来性に依存します。上場後には大きな価格変動が起きる可能性
考察
BitGoによるIPOは、単なる資金調達にとどまらず、業界全体がいかに制度的かつ安定的なインフラを構築しようとしているかを象徴する動きだといえます。とりわけ以下の3点に注目しています。
まず、コスト構造の見直しが急務です。収益の増加と利益の減少が同時に起きているということは、事業の規模拡大がそのまま利益に結びついていないことを示しています。長期的な成長のためには、オペレーションの効率化が不可欠です。
次に、サービスの差別化が求められます。カストディ業務は今後も競争が激化する分野であり、BitGoが他社とどう差別化を図るのか、たとえばステーキングサービスや保険付きカストディ、グローバルライセンスの取得などが焦点になるでしょう。
最後に、IPO後のガバナンス体制と情報開示の在り方が問われることになります。上場企業としての透明性や、株主に対する説明責任をどのように果たしていくのかが、企業価値の維持と市場の信頼確保に大きく影響すると考えます。
BitGoのIPOは、今後の仮想通貨業界にとって重要な転換点となる可能性があります。投資対象としてだけでなく、業界の進化を見極める上でも注視すべき事例といえるでしょう。
仮想通貨ビットコイン(Bitcoin/BTC)の購入について
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メタマスクの導入についてはこちらの記事を参考にしてください!
【初心者向け】メタマスク(MetaMask)とは?導入方法図解解説!
仮想通貨ビットコイン(Bitcoin/BTC)は以下の取引所で購入出来ます!
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